こんな社史を見つけました 『あしたがあるから働く女性と生命保険の歩み』明治生命刊
こんな社史を見つけました
『あしたがあるから働く女性と生命保険の歩み』明治生命刊
明治生命創業120周年を記念して刊行されたこの本(B6変形・180mm×115mm、254頁、上製本、カバー付き)を、従来の「社史」を念頭に見ると、少々面食らうかもしれない。
というのも、この「社史」(とあえて言わせていただくが)、自社の歴史にはほとんど触れていない。
生命保険会社の営業最前線は、生保レディーと呼ばれる女性社員によって支えられている。本の全編を通して、主人公は彼女たちである。第1部は「明治への力をくれた言葉」。全国で働く明治生命の女性営業社員の心に残った一言が寄せられている。仕事で行き詰ったときや落ち込んだときに頁をめくると、元気が出る言葉に出会えるというコンセプトである。続く第2部は「働く女性と生命保険の120年」の歴史を追っている。社名が前面に登場していないにもかかわらず、時代の変化と共に歩む自社の長い歴史に、自ずと誇りが湧いてくる、ニクイ演出である。
会社が、誰に、どんなメッセージを送りたいのか、が明快であれば、こんな「社史」もできるのである。