『学校法人 潤徳学園90年史 ~徳は身を潤す~』
100周年に向けて、歴史がつながるように――。
歴史を残すことの意義を再確認しました。
A4判 96頁 並製本 2014年1月発行
潤徳女子高等学校 教諭 中尾 克巨 先生
90年史の制作はいつごろスタートしたのでしょうか。
2012年春に制作を決定しました。本校には立派な60年史があるのですが、70年史・80年史は薄い冊子にとどまりました。そこで、100周年を前にしっかりと歴史を残そうということになったのです。
そのとき担当に任命されたものの、しばらくは何から手をつければよいのか分からず、無為に時間が過ぎていってしまいました。そして同年末に、出版文化社さんからお電話をいただいたんですね。いい加減に制作を進めなくてはならない時期でしたので、渡りに船でした。
本格的な制作は2013年3月からです。完成まで1年もないという危機的な状況でした。本当は資料のアーカイブを行って、資料室を整えるところから始めたかったのですが、そうすると100年史になってしまうぞと。とにかく90年史を完成させようということになりました。
校内ではどのような制作体制で臨まれましたか?
編纂委員会は3名で始まったのですが、私が作業分担をうまくできず、委員会はあまり機能しませんでした……。
出版文化社の担当の方が打ち合わせごとに宿題を出してくれるのですが、それをこなすのに必死でした。生徒の気持ちが少し分かりましたね(笑)。
過去の貴重なお写真が充実していますが、収集・整理はどのように行われたのでしょうか。
60年史を担当された先生が古い写真をアルバムなどにまとめておいてくださったので、それがとても役に立ちました。
近年の写真は、行事の記録を担当していた教頭先生からほとんどをお借りしました。 一番の収穫は、足立区立郷土博物館から昔の足立区の写真をお借りできたことですね。ある国語の先生が、かつて資料調査員として勤務されていたことがあり「このあたりのお写真もいろいろありますよ」と教えてくれたんです。私も今まで見たことのなかった写真や資料があり、それを発見できたことが大きかったですね。
編纂を進める中で、印象に残った出来事やご苦労などございましたら、お教えください。
退職された先生方から資料をお借りしたり、取材にご協力いただいたりする中で、昔の学園の様子をお伺いできたことですね。
木村校長と卒業生との対談も興味尽きませんでした。女性校長ということもあり、教師と生徒という関係を飛び越えて、人生の先輩と後輩という立場でもお話しいただくことができました。この対談は、在校生の皆さんにも、ぜひ読んでいただきたいですね。
配布後の反響はいかがでしたか?
先日行われた同窓会でも配布したのですが、写真を多く掲載したこともあり、気軽にページをめくっていただくことができたと思います。ある卒業生には「うちの学校って90年も昔からあったのー!?」なんて、今さら驚かれたり(笑)。
私としても、歴史を残すということは、地味だけれども本当に大きな意義を持っていると再確認することができました。これから退職までの約4年間で、100周年に向けて資料室の整理を行い、次代につなげたいと思います。
これから年史を制作される方々にアドバイスがありましたら、お願いいたします。
多くの方と同じように、私も年史の制作に携わるのは初めてでしたので、右も左も分からない状態で制作が進んでいきました。最初からもう少し完成イメージを持って進めることができれば、もっと取材をお願いできる方はいただろうし、写真ももっと探索することができたかもしれません。
言い出すとキリがありませんが、なによりも創立の原点に立ち返り歴史を残すことの意義を感じて、熱心に取り組むことが大事だと思います。ぜひ、チャレンジしてみてください。
お忙しいところ、ありがとうございました。
■学校法人 潤徳学園 プロフィール
「美しい愛の心」「たすけ合う心」「たえず向上する心」 の三つの心を持って、活躍する現代女性の育成を目指しているのが、潤徳学園です