『神戸発動機100年の歩み』
A4判 上製本 136頁 2010年11月発行
記念すべき100年の節目にふさわしい、
歴史の集大成となる社史が完成しました。
神戸発動機株式会社 特別顧問 森本尚夫 様
社史発刊の決定をしたのは、発刊予定日のどのくらい前ですか?
そうですね。発刊から1年くらい前の平成21(2009)年6月ごろ、社長に社史編纂を提案しました。その後、常務会で正式に発刊が決まり、担当委員が選ばれました。
初めての社史となりましたが、100年分の歴史を約1年でまとめることになりました。スケジュールはいかがでしたか。
さすがに、ハードスケジュールでしたが、100周年のパーティーで配布するという目標がありましたので、それに間に合うように進めていきました。
原稿はすでに執筆されていた部分もあったそうですが、それはどのようにして作成されたのですか?
25年前にOB会が発行した『75年の歩み』がありましたので、まずはそれをベースに社内で原稿作成を進めました。それ以外のわからないところについては個人で保管していた社内報など別の資料にも当たりました。また、その他、委員の方々にも協力してもらって、資料を集めました。それらをいろいろと読み返すなどして、少しずつ理解を深め、原稿をまとめていきました。近年の動きについては、資料収集に加えて取材を行ない、内容を充実させることができたと思います。
本文と資料編の一部はカラーとなっていますが、どのような効果を狙ってのことでしょうか。
実は当初、口絵以外はモノクロページの予定でしたが、制作を進めていくと、最近の写真はカラーのものが多いため、それを生かしたいと思い、本文後半部分をカラーページにすることにしました。資料編についても、多くの社員に必要に応じて使ってもらえるようにするためには、見やすい方が良いだろうということになって、主にグラフなどを中心にカラーとしました。
制作にあたって、特に苦労されたのはどのようなことでしたか?
工場の移転などもあって、資料や写真がまとまって保管されておらず、必要なものを見つけ出すのに大変苦労しました。途中で廃棄されてしまった資料などもあったようで、改めて残念なことだと感じました。
配布先と、配布後の反響についてお聞かせ下さい。
記念式典を実施しましたので、来賓の皆様に記念品としてお渡しいたしました。今後は、社員やOBにも配ります。OBは特に楽しみにしている人が多いと思います。また、新たに当社に入社してくる社員にも配布し、当社の歴史や理念を伝えるために役立てていきたいと考えています。
これから社史を制作される方々にアドバイスがありましたら、お願いします。
先程も申し上げましたが、工場の移転などがあり、資料を集めるのに大変苦労しました。日常業務の段階から資料保存を一元化し、その責任を持った担当者を決めておけば、もっとスムーズに進められたのではないかと思います。そうなると、選ばれた人間も意識的にいろいろな資料を保存しておこうという気になるのではないでしょうか。
とはいっても、一人の力にも限界があります。やはり、社内の人間一人一人が会社の財産である資料の保存に関心を持ってもらうことが必要かと思います。そのような意識をベースに、多くの人が社史にかかわることができれば、より充実した、後世にも役に立つ社史をつくることができるのではないかと思います。
余談ですが、当社では社内報を発刊していた時期がありました。これが資料として大いに役立ちました。写真もそこから一部スキャニングして、使ったものもあります。社内報を発刊し続けることにはそういった意義もあるのかと感じました。
お忙しいところありがとうございました。
■神戸発動機株式会社・プロフィール
付加価値の高い製品サービスをスピーディーに提供する舶用エンジンの専業メーカー