こぼれ話 取材旅行は楽しいな

取材旅行は楽しいな

社外のライターが社史の原稿をまとめる場合、当然のことながら取材が必要です。そこで私たち編集者もその会社のことを知るよい機会なのでできるだけ同行します。そこに働く人の生の声を聞くと、それまで多くの資料で知識を得ていたつもりでも、やはり百聞は一見に如かず、へぇーっと驚かされることの連続なのです。

社史の取材というと、その対応も人それぞれ。プレス慣れしている人は資料の準備も完璧だし、取材も実にスムーズに進みます。歴史の証言者として思いのたけを述べる人もいる半面、どこまでしゃべればいいのかご自身で判断できかねる方もいらっしゃって、その堅い口を開かせるのに苦労します。そして、実はそのことに、つまり取材のさいの受け答えの中にその会社の社風が現れるということにみなさん結構お気づきでない。いやさらにいえば、どんな人選がされるかにも、その会社の歴史が現れるといっても言い過ぎではありません。

まあ、そのあたりをどうリードするかが、私たち編集者の腕のみせどころで、そのせめぎあいも社史づくりの醍醐味といえるかもしれません。

とはいえ、急用で遅れたライターの代わりにヒヤリングをしたり、酒が入ったほうが口が回ると夜の取材もあったりで苦労も多い半面、トンボ帰りながら北海道とか九州にも行けたりで結構楽しんでいます。そうそう、そうした移動の車中も大事な取材の時間。ライターと編集者は常に鵜の目鷹の目なわけです。(宮正)

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